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久保畳店を継ぐという芽生え

4代目 久保 涼介


代々続く畳店に生まれたからと言って、畳職人になるというレールが引かれていたわけではありませんでした。
高校に進学し、将来のことを考える中で、大学進学以外に初めて「畳職人」という職業を意識するようになりました。
2代目でもある祖父母に畳職人への思いを伝えたところ、とても喜んでくれた姿に、2代目が長年にわたり担ってきた畳職人に対する誇りや畳文化を継承していくことへの価値を感じました。

畳職人への覚悟

これから、自分がどのような畳職人になるか考える中で、技術の取得と畳職人としての本質を学ぶために、50年以上の歴史のある畳技術の専門学校である京都畳技術畳学院に通いながら、京都の畳店で修業をすることになりました。

高めあえる仲間との出会い

学院では週2回、畳製作はもちろん、経営や教養の授業も受けました。入校当初は8名ほどいましたが、その後仲間は減っていきました。
配属された畳店での修行は本当にきつく、最初は何度帰ろうかと思ったわかりません。
畳を手で縫うなど、想像もしていなかったですし、修行先で製作中ずっと師匠に見られています。少しでも間違うと厳しく指導されますし、緊張感でいっぱいでした。
しかし、厳しい修行の日々でしたが、挫折することなく無事技術を磨き、修行を終えることができたのは、学院での「高めあえる仲間」に出会えたことだと思います。
学院では年に一回競技会があり、学生は会場で畳を製作し、出来栄えを競います。
これまでの人生でこんなに本気で競い合いことはありませんでした。
挫折するどころか、同期の仲間たちと競い、こんなにも高めあえることは、これまでの自分の人生になかったことでもあり、厳しいながらも充実した日々でした。

修行中の指導は、今『価値ある教え』として生かされている


京都の修行中は、厳しく指導されることばかりだったのですが、修業期間を終えて地元で畳職人として製作するようになって、あの頃、大将の言っていた本当の意味が分かるようになりました。
当時は、指導されたそのことだけを見ていましたが、今完全に任せれて一人の畳職人として製作することで、指導されてきた一つ一つを振り返ることがあり、指導の深さを感じています。

培われた『仕事』の向き合い方

修行中、多くの畳職人を見てきましたが、だれもみな畳職人としての仕事に誇りとプライドを持っていました。
それだけに、妥協することはなく、職人としては非常にストイックです。
私自身、自ら選んで畳職人になりましたが、修行先の大将や先代同様に畳職人として誇りを持てる仕事をしていたいと強く思うようになりました。
まずは畳職人として、研鑽を積み重ね積極的に技術向上を目指すこと、そして畳文化が廃れることなく、できるだけ多くの人に、畳の価値を理解していただけるよう学びを増やし、もっと多くの方へ畳のことを知っていいただきたいと思っています。
昨今の住宅事業で、和室は少なくなりましたが、本当は私たちの生活に欠かせないと言っていいほどの敷物です。
このことを、今後どのようにお客様に伝え、畳文化を継承していくのか、私の課題です。

畳職人として大切にしていること


畳は納品してしまうと、畳表しか見ることはありません。
見える畳表を丁寧にすることはもちろんですが、私は見えない部分の畳の裏までも丁寧に製作することを大切にしています。
これは畳製作一級技能士として私のこだわりの一つです。


畳製作で大変なこと


畳は和室にぴったりと納まるように製作するため、完全な長方形ではないことが多いため、手でしかできない細かい作業もあります。
それをどれだけきれいに仕上げるか、納品の際にお客様に納得していただいたものを納めることができるか難しいところでもあり、腕も見せ所でもあります。


4代目としての将来ビジョン


ずばり、畳のことなら「久保畳店!!」と言われるような価値ある畳店にすることです。
そして、3代目が目指している「久保畳店にお願いしてよかった。」と言われるような畳店を自分もしっかりと継承できるようにすることです。



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